
『あつは、なついね。』
この暑さと湿度で、とうとう彼は壊れたようだ。

私はと言うと…、古代文明の英知である団扇と風鈴のおかげですこぶる健康である。
彼のようにヤワではないのだ。
とはいうものの、このまま彼が寝込んでいては私の部屋探しが進まない。
なので超強力液体型栄養剤で超強制回復。
『ふっっっっかぁぁぁぁぁぁぁつ!!』

『着いてきたまえ!』
いつものようについていく。

『そろそろ新築を内見したいんじゃないかね?』
む、あざとく人の心理を読みやがる。
「そうだね、やはり長く住みたいから物件は綺麗な状態が理想だね。」
『まかせとけーーーー!』
『到着したよ。』
「?!ここは人さまの住宅じゃないですか!不法侵入は犯罪ですよ。」

『違ウヨ、これが物件だよ!』
「ほー。」

「駐車場も問題なく広いね。」
『うむ。』

『さあ、部屋へ行こう。』




『ささ、入って!入って!』





「さすが新築!部屋が綺麗!!そして広い!!!」
『当たり前だ!』



「収納も恐ろしく広い!!」
『ウォークインクローゼットもあるから完璧だ。』

「シャンプードレッサーに、室内洗濯機置場」

「ゆったり湯船のお風呂」

「そして、洗浄便座。設備も完璧ですね。」

「バルコニーも十分な広さ。」
『東向きだから日当たりも良しだ。』

『そろそろ、決断してもいいんじゃない?』
「これは正直悩みますね、、、う〜ん、じゃ申込で!」
『恋人さえいないキミには広すぎるよ、だからやめたほうがイイヨ』
その後の物語
その後の物語(ケータイ小説Ver)
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